住吉の家

デザインコンセプト

クライアント+デザイナー÷2職人さんとの合作の家づくり。

新発田市住吉町に完成したこの家の施主様は、建築工事の職人さん。私たちの家づくりにも協力いただいている大切なパートナーです。そこで「提案する」というより「要望をかなえ合作する」という進め方を提案し、家づくりがスタートしました。

ご要望は〝本物の素材を活用した、ちょっとかわいらしい家〟というもの。ご夫婦で一緒に料理をしたりくつろいだりと、あくまでも日常を大切に考え計画を進めました。

多くの時間をすごすLDKでは、キッチンをカフェの厨房にみたて、かわいらしさを演出。壁はあえて製材する前の杉板で仕上げ「木の箱」のようにまとめました。さらにキッチンの床を少し下げる事で、キッチン→ダイニング→リビング→ウッドデッキへと目線のバリアフリーが生まれるような工夫も。

また、空間の雰囲気に合わせ「安価と高価」な素材の使い分けも行いました。高価のほうはリビングの天井や壁の漆喰塗料。2階ではAEP(ペンキ)を選択し、どちらもマットな質感な素材のため、電気をつけた夜の時間では優しい雰囲気にまとまります。安価のほうは2階の床材。一般的には下地材で用いられるラワンベニアを選択。「可能な限り既製品は使いたくない」という意向もありましたが、建築家の自邸ではよく採用される素材です。

ポイント1

完成は家族の成長と共に

ランダムに開けられた様にも見える窓は、風と光、隣家との関係性はもちろんのこと、耐震性を考慮した結果です。細長い建物の場合、壁の配置がとっても大切になるのです。

子供室は将来使う予定の部屋。「共有のデスクスペース」と「プライベートのベットスペース」を分けて配置したのは、少しでもコンパクトにまとめながら、みんなが集まる空間の豊かさとメリハリをつけるため。自然とリビングに集まってくれる工夫です。

80%ほどの完成でお引き渡したこの家は、5年10年かけて施主様の手でゆっくり完成に向かいます。日常を突き詰めて考えたこの家は、ご家族の成長と共にもっと豊かなを過ごせることでしょう。

ポイント2

奥行きと植物が作りだす存在感

外壁は丸小波のガルバリゥムを採用。薄めのグレーと木の配色がかわいらしさと優しい印象に。総2階の家ですが、1枚の屋根を造ることで奥行きが生まれ雰囲気が良くなります。手前には緑の植物を植えて、さらに奥行きや彩りが生まれる予定です。

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