根室新町の家

デザインコンセプト

趣味を生活に取り入れ、豊かな暮らしを楽しむ。

この土地は施主様が「こだわりぬいた土地」です。二階からは新潟空港の滑走路と飛行機の離着陸が見えます。その瞬間は思わず見入ってしまいます。家の西側は家庭菜園、前面道路の幅員は8メートルあり、とても開放的な土地です。通風を考えた家なので、夏も涼しい風を感じる事ができます。また、この土地は行き止まりにある土地です。外からの視線を気にすることなく生活ができるように、土地の状況を十分に活かした設計です。

広めのテラスは大人の遊び場です。釣りに行って帰ってきたご主人が竿を洗ったり、奥様が自転車の泥を落としたりするスペースでもあります。屋根がある事で、雨を気にせず思う存分楽しむことができます。また、趣味スペースとしてだけではなく、家族のだんらんを楽しむ場所にもなります。

そして、2階のLDK。LDKというより「食堂・台所」と言った方が良いかもしれません。新潟空港の滑走路を眺めながらとる食事の時間は、ゆったりとした空気が流れます。まるで空港のラウンジで食事をしているようです。隣接する畳敷きの居間は、天井高を抑え、梁を現した勾配天井により、とても落ちついた雰囲気をかもし出しています。屋外の雰囲気を取り入れたこのLDKは、家族みんなが自然に集まる一番落ち着く場所になりました。

ポイント1

2階のLDK

先々を考えると、生活スペースは1階に集中させたほうが良いと考えます。でも今回は、この敷地が持つ魅力を最大限に引き出すために、LDKは壮大な景色が楽しめる2階に配置しています。また、アウトドアリビングとして楽しめる約8帖のテラスは、LDKと一体で使えるよう工夫しました。ご夫婦の趣味用品の手入れや、両親や友人を招いてのバーベキュー等、多目的に活用できるスペースです。

しかしLDKを2階にすることの最大のデメリットは加齢配慮です。その問題の解決策として、実はこのテラスは将来的に1階だけで生活するための、増築スペースとしての余白でもあります。将来の心配から今を我慢するのではなく、今を思い切り楽しみながら年を重ねる住まいとなりました。

ポイント2

街並みに溶け込む風景

外観を考えるときのポイントは、街の風景や雰囲気に馴染むこと。それと、ご夫婦共通の趣味であるアウトドアから、大きな勾配(三角)屋根で住宅街でありながら山小屋風の外観としました。正面は経年変化が楽しめる杉板張り、側面はしっとりとした色合いの吹き付け塗装。西日と潮風の影響を受ける西面にはガルバリウム鋼板を採用することで、メンテナンス性も考慮しています。これからご夫婦で始める家庭菜園や庭造りも合わさり、この街並みに溶け込む風景になる事でしょう。

ページの先頭へ