豊栄葛塚の家

デザインコンセプト

敷地や予算に限界がある中で、家族全員が快適に暮らす工夫

「プライバシーは尊重しつつも、子供たちが部屋に閉じこもらず、いつも一家団欒でいられたら」そんな願いを実現したのが、このお住まいです。昨今では個室は当り前になり、親子が顔を合わせる機会の少ない間取りが一般的になりました。

決して「個室」が悪いとは言うわけではありません。しかし、子供にとって家は、生まれてから成人になるまで、社会生活に対応できるようになるための人間形成の場でもあります。家族といっしょの空間にいてこそ、他の人を思いやる気持ちも自然と育まれるものです。

そして、2階には普段、各寝室や収納スペースだけになりがちですが、あえて浴室や脱衣室を設け、バルコニーと隣接させることで「脱ぐ」「洗う」「乾かす」「しまう」「また着る」といった、家事動線の流れをスムーズに行えるように工夫も凝らしています。これで、忙しい奥様の家事負担も軽くなることでしょう。

この住まいを参考に、少しでも家族のふれ合いを持てる住環境を考えてみてはいかがでしょうか。

ポイント1

家族のふれ合いとほどよい距離

家族の距離間を優先し、1階スペースを「リビング」「ダイニング」「和室コーナー」の3つの構成を一つにし、家族のふれ合いと距離をほどよく保つ、居心地のよい空間創りをテーマにしています。

子供が小さい頃は、集うスペースが一つあれば問題ないのですが、成長するにつれて、親子の距離感が生じるのは仕方のないところです。そこで「遠からず、近からず」ほどよい距離間を確保するのは、居心地のよい空間づくりには重要なポイントのひとつです。

ポイント2

環境に溶け込む素朴なデザイン

外観は、シンプルで環境に溶け込む素朴なデザインが良いと考えました。それは、外観デザインは自分たちのものだけではないからです。道を散歩する人や車に乗って通り過ぎる人など、多くの人々が目にします。本当に素敵なデザインとは、飽きのこない上品で街並みの環境に溶け込む家だと考えています。

そして、住まい手がその空間を大切に工夫することによって、住む楽しさや、その家庭それぞれの個性が生まれます。それが、本当の意味で、住まい手を永い間魅了し続け、自分らしい家が出来るのだと思います。

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